90歳のプレゼント ― 2019/01/08
母の90歳の誕生日は、
申し分ない快晴に恵まれたので、
雪景色の大山を見せようと、ドライブに連れて行くことにしました。
母は昔からドライブに連れて行ってもらうのが大好きで、
90歳になっても、じっと座ってることはできるのです。
雪がこんなに眩しいとは知らなかったと目を細めながら喜ぶ母。
この大山の景色は、母の食欲を促し(少食なのに、この日は完食)
家に着いて 「さあ、降りようか」 という声を聞こえぬふりして、
根が生えたようにじっと助手席から降りぬ母 に、してしまうくらいの
効力があったのです。
そして夜はバースデーケーキでお祝いです。
ああ それなのに それなのに。
せっかく書いてもらったケーキのプレートに私の指が触れてしまい、
一瞬沈黙の時間が。
「ごめんね・・・」
「ええよ。 ちゃんと読んだあとやから」 と母。
最後にとんだオチがついてしまった、母のお誕生会でありました。
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